バハマに来てくれたライター&カメラマンの野田さんが篠宮のコメント記事をアップしてくれました。
テキストだけでなく写真、動画もあります。
ぜひご覧ください!
apnea report by Ikuko NODA
http://apneareport.tumblr.com/post/276315711/wc-cnf-107m-locals-dive-off

バハマより帰国しました。
いまのところ時差ボケはさほどなく、快調です。日本は寒いですがひと月ぶりにホッと落ち着いています。やっぱり日本はいいなあ。
バハマ世界選手権において“TEAM龍三”にご協力いただきました皆様ありがとうございました。
チームのユニフォームを作成いただきました
義志さん、
日本の美と和とスポーツが見事に融合した最高にかっこいいユニフォームでした!世界中の選手からもかなり注目度が高かったです。ミスユニバースの日本代表コスチュームデザイナーにサポートいただけて本当に光栄です。奇しくも今年のMUもバハマでしたね!
また
SKINSさんからは上下でロングのアンダースーツをサポートいただきました。いまや様々なジャンルで世界中のトップアスリートが使用しています。オフの時や飛行機での長期移動でも効果を実感しました。飛行機を降りた時に足にむくみがなく、軽やかに動くのを実感しました。まさに疲れた時にこそ実感するアンダースーツ、着るサプリメントですね。
ウエットスーツのサポートは
モビーさん。今回はあらたに3ミリのフルスーツを製作していただきました。世界の選手たちはツーピースを捨ててフルスーツへと移行し始めています。その流れのなかいち早く世界のトレンドをフォローしてくださり感謝しています。世界を狙えるスーツです!
BALL WATCH JAPANさんからは、軽く、薄く、そしてもちろん頑丈なダイバーズをサポートしていただきました。ブルーホールの暗闇の中でも文字盤のマイクロガスライトがとても明るく輝いていました。暗闇に浮かぶジュエリーのように美しかったです。そして見守られているようで心強かったです!
いつもサポートをいただいているスポーツサングラスプロショップの
オードビーさん、今回もオークリーのフレームにスペシャルなレンズを装着してくださりありがとうございました!バハマのきつい日差しの下、快適に運転と競技の準備が出来ました。
そしてサポートチームのみんな!忙しい中、バハマまでわざわざ来てくれて本当にありがとう。
本橋先生、
青山マネージャー、ばんちゃん、すごくうれしかったよ!とても大きな力になりました。
そしてそして大会期間中にブログにコメントを寄せてくれた皆さん!メールをくれた皆さん!メッセージカードを送ってくれた
ライツスタッフの皆さん!スクール生の皆さん!本当にいつもありがとうございます。うまくいっても失敗してもあたたかく応援してくれて・・・泣けるほどうれしかったです。今回ほど皆さんの声援のありがたみを感じたことはありません。
本当にありがとうございました!
来年も世界を狙っていきます。
更なる応援をよろしくお願いします。
OneOcean!
バハマ世界選手権の大会期間中に行われた、ミニ大会(Locals Dive-Off)においてコンスタント種目の日本新記録を樹立しました。本戦では予選落ちしてしまったため、今回新たに取り組んだコンディショニングとテクニックの成果を試す絶好にして最後の機会となりました。チャンスを頂けて本当にうれしく思います。
深度は107m
(前記録105m 2009年4月3日 バハマ 篠宮龍三)
ダイブタイムは3分23秒
(潜行2分11秒/浮上1分12秒)
現地3週間のトレーニングとコンディショニングには手応えがありましたので、110m前後へのトライは大丈夫だろうと感じていました。また予選では不甲斐ない結果に終わってしまいましたので、ひとつでもなにかを日本に持ち帰りたいと思っていました。
しかしここで気負ったり、焦ったりしては予選の二の舞です。今日は、結果はともかくひとつひとつのプロセスや準備に十分注意を払いながら潜ろうと心に決めていました。
というのは、昨日は焦りがありました。
自分の前に潜る選手はスウェーデンのヨハン。過去3回ギリシャの大会で100mにトライし3回ともブラックアウト。。。自分の潜る番の前にブラックアウトをされると場が荒れてしまい、非常に潜りにくくなってしまいます。また、フリーダイバーはゴーグルの中に海水を入れて空洞内に圧変化が起きないようにして使用します。しかしあまり早くゴーグルの中に水を入れてしまうと海水が鼻涙管から鼻に浸入し、粘膜が海水に反応して、涙や鼻水、粘液が耳管にも浸入。その結果耳管を完全に塞いでしまうことがあるのです。そして耳抜きが出来なくなってしまいます。
ヨハンにブラックアウトされたら困る、だから早めに器材を装着してもしもの時に備えておこう、と考えていたのです。それが仇となり耳が完全にロックしてしまいました。そして篠宮が予選落ちしたため、ヨハンが繰り上がり決勝進出。なんとも皮肉なものです。ヨハンめ~!ともあれ情報に振り回された自分の負け。そしてこれは初歩的なイージーミスでした。100mを越えるというのはワンミスが命取りにもなりかねません。ひとつひとつぬかりなく準備しないといけません。
ということで今日はゴーグルの中にはスタート直前まで海水を入れないようにしていました。おかげで鼻水もなし、耳もクリアでした!
こちらの準備はばっちりでしたが・・・
大会は人間がやるものですから選手だけでなく運営チームにもミスはつきもの。競技エリアのプラットフォームに着くなり、まだスタートまで10分以上あるのに「スタート2分前!」とカウントされたり・・・たった一度の大事なラストチャンスを棒に振りたくはありませんのでサポートにじっくり交渉したもらい事無きを得ました。やはり持つべきものは友ですね。それにしてもヒヤヒヤでした。集中が切れてもう潜れないかも?これはキャンセルすべきか??と嫌なムードにもなりかけました。
また今日は耳は両耳ともに快調でしたが、ゴーグルの右側がなぜか全く見えず左目だけで潜りました。。。トラブルはいろいろ重なるものですね。しかしビジョンが薄れたおかげでより耳抜きの感覚にフォーカスできました。これは吉と出た!と考えたいですね。
今日このミニ大会には3人の日本人選手が参戦。北浜選手はノーフィンで50m、平井選手はコンスタントで71m、篠宮はコンスタントで107m。三人ともにそろって日本新でした!日本女子がノーフィンで50mを悠々と越え、コンスタントでも70mを楽々越えていく・・・凄い時代ですね。おめでとう!
そして篠宮は今回自分の持つ日本記録105mを塗り替えて107mという深度に潜れて本当にうれしく思っています。自分がフリーダイビングを始めたきっかけとなったジャック・マイヨールさんの自己最高記録はノーリミット種目で105m。この105mという記録に今春のバハマ大会で並ぶことができてその時はとても大きな達成感を得ました。10年かけて憧れのフリーダイバーと同じ深さまで潜ることができてとても幸せな気持ちでいっぱいでした。達成した直後はもう競技を辞めてもいいと思えるほどの達成感と喜び、でした。。。
そのためか、その後数ヶ月はすこしバーンアウトしていたかもしれません。10年かけて追いかけてきた夢を実現させて、次に狙うのは世界記録!といきたいところですが、春のバハマ大会では目の前でハーバートに120mまで記録を伸ばされ、その後にマーティンに122mまで持っていかれ・・・つぎはどこを目指せばいいのやら?・・・目標を見失っていたのだと思います。
ですので、今回のバハマでは1mでもいいから記録を更新したいと考えていました。先に10年来の夢を実現させた、と書きましたが、実現というよりも解放された安堵感のほうが大きかったのかもしれません。会社員を辞めてプロに転向しようやくたどり着いた105mという場所。・・・やはり燃え尽きた感はややありました。そしてこれからはジャックさんの背中を追いかける旅を終えてまたあらたなステージへ進んでいきたいと考えていたのです。ジャックさんの訪れたグランブルーのその先へ。彼が潜ったことのない海の深みへと・・・。それができてようやく自分なりのスタイルやメッセージを発信していけるのではないかな、とも思っています。
107mという場所。
とても静かで穏やかなところでした。完璧な静寂と真の闇。深度の証明タグが設置してあるボトムプレ−トの下にはライトが点いています。暗闇の中を照らす一条の光・・・その光に向かって降りていくといくと、まるで宇宙空間のなかでスペースステーションに宇宙船がドッキングしていくかのような・・・そんな宇宙的な感覚と光景でした。ライトを向こうにしてシルエットで浮かび上がるボトムプレートは本当に宇宙船のようでした。そしてそこへ到達して浮上までの間はどこかスローモーションを見ているようでもありました。
そしてジャックさんが訪れたことのないグランブルーはやっぱり少し寂しげだったかな。彼の不在を、様々な意味において感じてしまうようで。
その場所はありのままの大自然を感じられる純粋無垢な海でした。人間という存在は単独で生きているのではなく、自然のなかで生かされているのだと感じられるような。そして「神は細部に宿る」と言いますがやはり神様って自然の中にいるのかな。そんな思いもしてきます。
ファイナルへはもうどうやっても進めません。もう過ぎたことは仕方ありません。そして当然メダルもありません。しかし、メダルや記録よりも大事なもの、この先へいくためのメソッドを手にすることができました。107mのボトムでもまだ耳に余裕がありました。110m+はまず大丈夫だと思います。またさらに技術を磨けば120mに近づける感触もあります。ただ浮上直後の酸素飽和度はなんと66%、一般の方なら低酸素症で気を失う手前の状態です。これは今後のトレーニング課題となりそうです。今回は予選落ちしてしまいましたが、二年後のメダルへたどり着くためのロードマップは手にすることができました。二年後の世界選手権個人戦ではさらに世界全体でレベルアップが起きているでしょう。でも大丈夫、120mへ到達するためのメソッドは体の中にしまってあります。目に見えるメダルではなく、目には見えないメソッドを持ち帰ります。
“空手還郷”
いままさにそんな思いです。
そしてこれからは自分のオリジナルの旅が始まります。
新章スタート!
これからはグランブルーのでっかいキャンパスに自分にしか描けない夢を描いていきたいと思います。
これからもどうぞあたたかいご声援をよろしくお願いします。











コンスタント種目で日本記録、アジア記録を達成しました。
水深107m 3:25
皆さん応援ありがとうございます!
取り急ぎ報告まで。。。